有明バレエスクール プロコース

有明ニューシティーバレエスクールプロフェッショナルコース
« 有明ニューシティーバレエスクール ホームページ

有明バレエスクール プロコース

« 有明ニューシティーバレエスクール ホームページ

プロへの道のり

~国ごとの特色について ①スペイン~

 

スペインのスクール時代では、40年前に国立バレエ団が創立される前まで、日本のバレエ界のように、個人的なスクールが多く、発表会やプライベートなカンパニーによる舞台活動が普通でした。ただ、スペイン舞踊は、日本でヒットしたフラメンコをはじめ、様々なスタイルを取り入れたプロのカンパニーが隆盛を極めていました。観客は、日本の受動的な主流派が少なく、バレエの公演では、出来の悪い舞台には、ブーイングが高じると、客席からトマトや靴が飛んで来る事態もありました、と高齢の元ダンサーから伺いました。スペイン人気質から言って信憑性は、大でした。反対に良い舞台では、拍手喝采以上の興奮で評価が体感出来ることがしばしばでした。現在は、国立、市立、を中心としたカンパニーとスクールがあり、EEC続いてEUに加盟してから、スペイン気質がバレエ界から徐々に失われて行ったことは、残念に思っています。

 

バレエ団 :

スペインのマドリッドが、わたしのバレエスクールとプロフェッショナルバレエ団のキャリアのスタート地点でした。

半世紀近く前のスペインは、未だ独裁政権時代のフランコ将軍がこの国を統治していて、民主化が停滞し経済的には、豊かさが欠けていました。ヨーロッパの他のどの国とも違った独特の文化が中世から残っている雰囲気がありました。”Spain is different.” “ There are ways to do things, right way,wrong way and Spanish way .”

海外から見たスペイン気質の感想を表した一文です。スペインで所属したバレエ団は、個人オーナーの少人数制で、ツアーカンパニーでもありました。シュツットガルトバレエ団からのバレエマスターとゲストダンサーもいて、刺激になりました。給与は、生活を支えるに足りない額でしたが、地方都市の旅公演が多く、ドン.キホーテとサンチョパンサが酒場の前を歩いていても不思議ではない風景が何ヶ所もありました。未だスペイン国立バレエ団が創設されていない時代は、観客数のあるスペイン舞踊団の様な観客動員が期待できない、バレエカンパニー黎明期にあり、優秀なダンサーは、海外のバレエ団で活躍していて、現在の日本、新国立や熊川のカンパニーは、あるものの、海外で働くダンサーの多い様相に似ていました。

スペイン人と言っても、第2の商業都市バルセロナがあるカタルーニャ、北のガリシア、中央のカスティジャーナは、それぞれルーツと言語が全く異なります。敢えて気質に言及するなら、”Yes, No” ,”why” が会話に溢れてていて、日本人の会話と対照的です。

踊り方に当然反映されて舞台の上の自己表現につながっています。

一覧へ戻る